エナジードリンクによるカフェイン中毒と致死量
急性カフェイン中毒になるカフェインの量
一般的な成人の場合、どれくらいカフェインを摂ったら急性カフェイン中毒になるのでしょうか。実は明確なボーダーはなく体質や年齢、体重1kg当たりに対して一気にどれくらい飲んだかによって変わるそうです。
カフェイン中毒になるある程度の目安とカフェインの致死量を解説しますが、先に書いたとおり体質等々で個人差があります。ネットでよく見かける『○○mgなら大丈夫』というわけではないので飲み過ぎには注意しましょう。
著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。
1時間以内に6.5mg/kgの摂取で約半数が急性カフェイン中毒
ここで重要なのは、摂取したカフェイン量もそうですが、危険なのは短期間に飲んだ場合である、ということです。
▼体重70kgの人の場合・・・1時間以内に455mgがボーダー
- アメリカのモンスターエナジー473ml缶(160mg)を3本(約1.5L)
- 日本のモンスター355ml缶(142mg)を3本半(約890ml)
- 日本のレッドブル250ml缶(80mg)を6本(1.5L)
3時間以内に17mg/kgの摂取で100%が急性カフェイン中毒
▼体重70kgの成人の場合・・・3時間以内に1190mgがボーダー
- アメリカのモンスターエナジー473ml缶(160mg)を7本半(約3.5L)
- 日本のモンスター355ml缶(142mg)を8本ちょっと(約3L)
- 日本のレッドブル250ml缶(80mg)を15本(3.7L)
ん?日本のモンスターエナジー頑張りすぎていますね・・・(;´∀`)
というかこんなに3時間以内に飲むのはかなり難しいんじゃないでしょうか。
特にガリガリの草食系日本人の場合、体重70kgにも満たない人も少なくないのでもっと少ない量で急性カフェイン中毒になる可能性もあるので要注意です。
体重があるから大丈夫、と過信するのもよくありません。体質によってこの例よりも少ない本数で少ない量で急性カフェイン中毒になる可能性も十分考えられます。体重のある方も気をつけましょう。
注意したいのは、「短期間でこれだけ飲んだ場合」急性カフェイン中毒の症状が出るということ。1日24時間かけてゆっくりと2~3本飲んだ場合は急性カフェイン中毒の症状が出るとは限りません。
「1日に2本もモンスター飲んじゃったけど大丈夫かな?」⇒1日だけなら特に気にすることはないでしょう。
急性カフェイン中毒の症状
まず自分で異変を感じるので、これはヤバイ・・・と思ったら急性カフェイン中毒の場合が多いようです。
基本的に落ち着かなくなったり、焦燥感などが多いように感じます。重症化してくると幻覚・幻聴等が現れることもあるそうですがここまでいくとさすがにヤバイですね。ちなみに飲みすぎたときに動悸はしてもさすがにそこまでの経験はありません。
結論としては、エナジードリンクを数本一気飲みするとこのような急性症状が出る可能性があり、それは急性カフェイン中毒である可能性が高いということです。
慢性カフェイン中毒
日常的にカフェインを250mg/日以上を摂取すると症状が出るそうです。過敏な方は100mg/日でも症状などが出る可能性があるとされています。これは多くの方が超えてしまう数値ですよね。250mgはコーヒー(80~100mg)を毎日3杯飲んだら超えてしまうからです。
ちなみにエナジー・ドリン君は毎日欠かさずエナジードリンクを数本飲み続けていた場合、1日1本の日にも動悸がすることはありました。精神的なものなのかカフェインによるものなのかは不明ですが気になった時は数日エナジードリンクやコーヒーは飲まないようにしています。
カフェイン中毒の対処方法
特に解毒剤や拮抗薬、血清はないことから安静にしておく対症療法が一般的です。かなりヤバイ状況になったときは当然救急搬送で医師の管理下に置かれ様子見。胃の洗浄を行う場合もあるようです。
エナジードリンクによるカフェインの致死量
年齢や体格差、体の個体差によって違いはありますが、5g〜10gが致死量となるようです。アメリカで死亡例が出たと騒がれていますが、それに関してはレッドブルやモンスターエナジーとの因果関係はないとも言われています。
ではモンスターエナジー、レッドブルを飲んだ時の致死量をわかりやすく説明すると・・・
▼カフェイン5g摂取で死に至る場合
- アメリカのモンスターエナジー473ml缶(160mg)を31本ちょっと(約14L)
- 日本のモンスター355ml缶(142mg)を35本ちょっと(約12.5L)
- 日本のレッドブル250ml缶(80mg)を62本半(約16L)
飲む対象が低年齢であったり肝機能などが弱い場合、またカフェインの分解酵素が充分でない場合はこれよりも少ない量で亡くなる可能性はあるでしょう。しかし約500mlを30本(15L)も飲むというのは並大抵のことではありません。
各エナジードリンク1缶あたりのカフェイン量はこちらでまとめています。参考にどうぞ。
世界の高カフェイン配合エナジードリンク
世界中現地へ行って買ってきたエナジードリンクを実際にレビューし、カフェインの配合量ランキングとしてまとめています。その中でもトップクラスにカフェイン配合量の多いエナジードリンクをこちらでも少しご紹介します。
エナジードリンクとは別にコーヒーや緑茶などを飲んでいる場合、下記のランキング上位の商品も飲むことで急性カフェイン中毒リスクは高まると考えられます。
- 炭水化物
- 34g
- アルギニン
- 0mg
- BCAA
- 0mg
- ナイアシン
- 48mg
- タウリン
- 0mg
⇒レビュー済みの全1372種類のランキング一覧はこちら
⇒日本で発売されたエナジードリンクだけのランキングはこちら
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