エナジードリンクに効果はない!ガチマニアが徹底解説
何故か栄養ドリンクと混同されがちなエナジードリンク・・・。結論から言うと効果はほとんどないと考えてOKです。
糖分やカフェインなどによって当然変化はありますが劇的に眠気を覚ます効果があるかというとコーヒーと同等量のカフェインしか入っていないのでまず難しいですし、体力や精力が向上することもありません。
エナジードリンクに含まれる糖分は多くなく、コーラと同等程度です。カフェインもコーヒー1杯分と同等程度。これで劇的な効果を求めるほうがおかしいですし、ずっと眠れなくなったなどの効果を体感した場合はカフェイン耐性がほとんどない体質だったかプラシーボ効果だったか、などが考えられます。
ただしミネラルウォーターを飲んでいるわけではないので、エナジードリンク摂取によって体が反応することは間違いありません。それでも内容はコーラやコーヒーと大差ないんだ、と思ってエナジードリンクの効果について考えてもらえれば良いかなと思います。
ネットにはそれっぽくエナジードリンクの効果を謳ったり、エナジードリンクに効果を求めるような記事もありますが惑わされずに他の食品や飲料の成分と比較しながら自分で判断してくださいね。
著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。
カフェインによる覚醒効果(眠気覚まし効果)
エナジードリンクの効果を得る上で大きな目安になるのがカフェインでしょう。カフェインには覚醒作用があるので眠気を感じにくくなったり頭が少し冴えるように感じることがあります。
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体質によってカフェイン耐性があるため、国内でもトップクラス160mg(コーヒー2杯程度の量)のカフェインが配合されたものを飲んでも普通に眠れるし、体に変化が起きていると感じない人もいます。逆に耐性がない人はコーヒー一杯でも動機がしたり眠れなくなるので体質によってエナジードリンク(コーヒーも同様)の効果を感じやすい人もいるのは確かでしょう。
このように人によってカフェインの覚醒効果の体感はまったく違うため効果がある・ないということは一概に言えません。エナジードリンク1本じゃ効かないから何本も飲む、というのは覚醒作用を感じにくくてもやめたほうが良いでしょう。
エナジードリンクやコーヒーなどカフェイン含有飲料を過剰に飲み過ぎるとカフェイン中毒になる可能性があるので注意してください。
血糖値上昇効果
エナジードリンクに多く含まれる砂糖は血糖値を急上昇させます。脳にエネルギーを供給できるため頭が働くようになったり、エネルギー源として体を動かしやすくなるなどか考えられますが、砂糖30~60g程度で超人になれるほどの効果はありません。
ちなみにエナジードリンクが特別大量の砂糖を含んでいることはなく、コーラやファンタなどの炭酸ジュースと同じくらいです。今まで炭酸ジュースを飲んでエナジー効果を実感したことがありますか?普通はないですよね。糖分のとり過ぎで太る効果があるかどうかでしょう。
トレーニング前にエナジードリンクを飲むと効果的?
エナジー・ドリン君はそれなりにハードのウエイトトレーニングをしていて、ジムの前に1本エナジードリンクを飲んでからワークアウトに望みます。その時に期待しているのは糖分によるエネルギーの補給とカフェイン、ビタミンB群などです。最大重量のウエイトを扱うため体に急速にエネルギーを入れることができて美味しく飲めるエナジードリンクは個人的に重宝しています。
本気でトレーニングするならエナジードリンク以外のものを飲む
脱線しますが本気でトレーニングに打ち込んでいる人はエナジードリンクよりもしっかりと効果を実感できるトレーニング前専用のプレワークアウトサプリを摂取します。これにはエナジードリンクの何倍ものカフェインやベータアラニン、アミノ酸、ビタミンなどがバランスよく配合されており、体に変化が出るほど効果を実感できます。エナジードリンクではここまでの体感変化は感じられません。
ビタミンB群による効果
ビタミンB群はエネルギー生成や代謝関わる補助成分としての役割があるため、ビタミンB群によってエネルギッシュに動くことをサポートします。実際にハードに動くスポーツ選手や肉体労働の仕事に就いている方はビタミンB群を多く摂取する必要があります。カロリー、糖分などの代謝もサポートするためビタミンB群による相乗効果が期待できる可能性はあると思います。
国内外のエナジードリンクの多くにビタミンB群が含まれています。
アミノ酸系の効果はあまり期待できない
日本のエナジードリンクにはアルギニンやBCAAなども含まれていますが、配合量が微量すぎて体感できる量ではないでしょう。
リゲインエナジードリンクがアルギニン1,000mg配合で他社を圧倒した配合量でしたが、筋トレしている人たちはトレーニング前に5g前後を目安としてリゲインの5倍以上を摂取しています。エナジードリンクに配合されている量はその程度の量ということです。
『エナジードリンクに含まれるアルギニンで効果を得る』と書いているブログ等は信用しないほうが良いと思います。
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アメリカではフィットネス系エナジードリンクが人気に
例外として、モンスターエナジーにはプロテイン25g入りの『マッスルモンスターシリーズ』と『ロックスタースポーツシリーズ(終売)』が発売。これらは通常のエナジーブレンドに加えプロテインを25gも摂取できるので、これに関しては得られるものが大きいと考えられます。
また、2018年から一気に拡大したフィットネス系エナジードリンクのbangエナジードリンクはカフェイン300mgを含み、クレアチンなどを配合することでフィットネスシーンでヒットしています。クレアチンの配合量が不明なためカフェイン量だけでしか判断できませんが、473mlに300mgのカフェインは変化を体感できる量だと思います。
また、bangがシェアを拡大したことによって、ロックスターそしてモンスターエナジーまでもが高カフェイン配合のシリーズを発売しています。
レビュー
エナジードリンクに過度な効果は期待しない
エナジードリンクは薬ではなく、サプリメントでもないので大きな効果があるはずがなく、過度な期待をしないほうが良い、というのが世界の数百種類の様々なエナジードリンクを飲んでいるエナジー・ドリン君の見解です。何百種類も飲んでいなくても配合されているカフェイン量や糖分、アミノ酸などの量を他のジュースやサプリメントと比べればすぐわかりますよね。
ほかにも色々なエナジードリンクを飲んでいるエナジードリンクマニアの多くはエナジードリンクの効果を考えることも期待することもなく飲んでいることが多く、それぞれのフレーバーやデザイン、ブランドのイメージを楽しんでいることが多いんじゃないでしょうか。
アメリカでモンスターエナジーアンリーデッドがカフェインゼロのモンスターエナジーフレーバーとして発売された背景を考えれば、2014年頃からエナジードリンクの世界はカフェイン至上主義でもなくなってきていることがわかります。
エナジードリンクの中身は自分で見て判断しましょう
冒頭でも書いたとおり、日本は栄養ドリンクの存在が大きすぎるためエナジードリンクは『栄養ドリンク海外版』のようなイメージがついてしまっていて、なぜか効果を期待されがちです。中身はただのジュースなのに・・・。
さらに困ったことにエナジードリンクの効果をあたかもあるように書くブログが日本にはよく見られます。配合されている微量成分の効果がいかにも何かしらの効果を生み出すような書き方をしていたりしますが、鵜呑みにせず自分で配合成分と量を見て、体にどんな影響があるのか調べるようにしましょう。
エナジードリンクは効果なんてほとんど期待できないのだから、自分の好きな味のものを好きなときに飲めば良いと思います。ジュースもコーヒーもお茶もいつもそうやって飲んでますよね。
逆にレッドブルやモンスターを飲んで体感したことがプラシーボだったとしても、それはそれでその人が気合を入れるために飲んだり、何かするときのルーティーンの一環としてエナジードリンクを飲んだりするのを否定するわけではありません。
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ただし飲み過ぎはよくありません
最も注意すべきは効果云々以前の問題で、がぶ飲みのし過ぎで起こる心臓バクバクなどの症状の急性カフェイン中毒の危険性と、毎日適量以上を継続的に飲み続ける慢性カフェイン中毒でしょう。
これについては多くのエナジードリンクマニアの方たちも体感しているはずなので、飲み過ぎだけは気をつけたほうがいいですね(ヽ´ω`)
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