アメリカ モンスターエナジー他、2024年11月から5%値上げ
アメリカのモンスターエナジー及びモンスターエナジー傘下の主要エナジードリンクブランドが2024年11月から5%の値上げを予定していると発表。
アメリカのコンビニの来客数が減少傾向に
アメリカではコンビニエンスストアへの来客数が3~3.5%減少(大手コンビニエンスストアの1社は既存店売上高が4%減少したと報告)、同時に個人消費の落ち込み(高価なエナジードリンクの買い控えも指摘されている)が続いたことが影響し、アメリカのエナジードリンク市場は鈍化しているそうです。
その中で第2四半期のモンスターエナジー傘下のエナジードリンクブランドの純売上高は前年比約5.9%増となりましたが、これはアナリストの予測を下回る結果となりました。
アメリカのエナジードリンク市場全体の成長鈍化が予測を下回った原因とも言えそうですが、実はアメリカではエナジードリンクブランドがここ数年で爆発的に増えており、そのほぼすべてが無糖製品です。
10年前に比べて選択肢は数倍に増加、健康志向の高まりなどもモンスターエナジー関連の売上に僅かながら影響しているのかなと推測します。
モンスターエナジーや他のブランドを5%値上げ
ここでモンスターエナジーは2024年11月からエナジードリンクブランドの価格を5%上げることを発表しました。モンスターエナジーをはじめ各ブランドの優位性やエナジードリンク市場の人気の高さ、他商品の値上げの状況を見て11月の値上げは妥当と判断したようです。
しかし複数のアナリストはこの値上げは裏目に出る可能性があり、売上の伸び予測と目標株価を引き下げ、「エナジードリンク市場が弱まっていく可能性がある」「アメリカでもモンスターエナジーの成長は限界に達した可能性がある」とコメント。
個人的にも先に書いたように別の選択肢が増えたアメリカのエナジードリンク市場では高額になればなるほどモンスターエナジー以外を選ぶ消費者は増えるのではないかと思います。モンスターエナジーよりも安いものを選ぶ人もいれば、同じ価格ならこっちでいいじゃん、という人まで様々いるはず。
モンスターエナジーの株価は2024年に入ってからこれまでに21.9%下落しています。
アルコール飲料のみ減少
またエナジードリンク部門とは反対に、アルコール部門は前年比約31.6%減少。主にフレーバーモルト飲料の販売が減少したためとのこと。
「2023年にビール業界で最も売れた新ブランド」としていたザ・ビースト・アンリーシュドシリーズの売上が想定を下回ったのか、それともその他の製品が不調なのか、詳細は不明。
数年前に爆発的に人気が高まったフレーバーモルト飲料の需要は既に減少傾向になっており、それがモンスターエナジーにも影響したことは間違いなさそうです。今後の推移を見ていきたいですね。
アルコール製品の拡充へ
2024年の第3四半期にアルコール製品を含む下記を発売。
- Monster Energy Ultra Vice Guava
- The Beast Unleashed Gnarly Grape
- The Beast Unleashed Killer Sunrise
- The Beast Unleashed Pink Poison
ここ5~6年のアメリカの新しいアルコール飲料は明るく爽やかなイメージ(エナジードリンクで言えばトップ3に躍進したCELSIUSのような感じ)の商品が多いなか、モンスターエナジーは真逆のクラシックなエナジードリンクらしい雰囲気で発売。
この戦略がプロモーションを含めどのように成果を上げていくのか気になります。
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著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。